|
ドルビーデジタル(''Dolby Digital''、AC-3:Audio Code number 3)とはドルビーラボラトリーズ(Dolby Laboratories, Inc.)が開発した、音声のデジタル符号化方式。 映画の音声やDVDビデオ、BDビデオ、Xbox・Xbox 360・Xbox One用ゲームソフト、プレイステーション3・プレイステーション4用ゲームソフト、PC用ゲームソフト、BDレコーダーやDVDレコーダー、HDDレコーダー、ハイビジョンビデオカメラ等の幅広い規格媒体での音声記録に利用される。 == 概要 == ドルビーデジタルは1.0chモノラル〔1980年代頃までに制作された古いテレビアニメなど1.0chモノラルで制作された作品の場合、DVDビデオ化の際には2.0chステレオとして収録される場合が多い。〕から5.1chサラウンドまでの音をデジタル的に圧縮してデータ量を減らし、フィルムやDVDビデオなどに記録するのに用いられる。 映画の場合、音声をエンコード処理しフィルムのパーフォレーションの間(フィルムの両端に等間隔であいている穴と穴の間)に信号を光学的に記録している。ほとんどの映画作品には5.1chサラウンドを使ったサウンド方式(センター、左、右、リア左、リア右、サブウーファー)を採用しており、これをドルビーデジタルでエンコーディングする事が多い。一般的にはドルビーデジタルそのものがAC-3を指しているわけであるが、5.1chサウンドを示しているわけではない〔2007年(平成19年)までに発売されたXbox 360用ソフトでは、ドルビーデジタルのロゴの横に5.1chであることを示すために四角形の四隅・上辺の中央・四角形の中央に点が打たれたロゴマークが表記されていた〕。 映画館やシネマコンプレックスでは、設備が規格に対応しているかを表記している場合も多く、日本国内の映画館においては、9割以上の劇場で再生が可能なデジタル音響システムである。 映画では『バットマン・リターンズ』(1992年(平成4年))で世界初採用。日本においては『ゴジラvsメカゴジラ』(1993年(平成5年))での試験採用を経て、『耳をすませば』(1995年(平成7年))で本格導入された。 音質の評価は一般に悪くはないが、コアユーザーには高音質を謳う競合規格の「DTS」の方が好まれる場合が多い。それはドルビーデジタルの量子化ビット深度が16bitであるのに対し、DTSの量子化ビット深度は24bitであるためである。そしてドルビーデジタル 5.1chサラウンド(48kHz/16bit)の場合、リニアPCM 5.1chサラウンド(48kHz/16bit)を約1/10の640kbpsに圧縮するのに対し、DTS 5.1chサラウンド(48kHz/24bit)の場合はリニアPCM 5.1chサラウンド(48kHz/24bit)を約1/4の1.5Mbpsに圧縮する。つまり圧縮率が低く量子化ビット深度が大きい為、高音質というわけである。しかしDTSは後発の規格であるため、初期の再生機や安価な機器では非対応のものもあり、普及率の点からもドルビーデジタルが現時点〔2014年11月現在。この時点では、ドルビーデジタルは、普及状況におけるデファクトスタンダードとなっている。〕におけるデファクトスタンダードとなっている。また、後発の規格であるDTSは、DVDビデオにおいてオプションで扱われており規格上"DTS音声のみを収録することが出来ない"〔ドルビーデジタルを収録した上でDTSを追加収録する形態になる。〕〔ただし、『ターミネータ2 劇場公開版 dts T3劇場公開記念バージョン』など、デフォルト再生音声がDTSになっている物は存在する。 パイオニアLDC、DVD「ターミネーター2」の音声再生で告知 - AV Watch 〕という制約があり、収録データ量が嵩む為、DVDビデオにおいてもドルビーデジタルのみの収録が多い。 近年は家庭用ゲーム機(Xbox・Xbox 360・Xbox One・プレイステーション3・プレイステーション4)やPCゲームでもドルビーデジタルが採用されている。ハードウェアまたはソフトウェアによるリアルタイムデコードで、効果音などを5.1chサラウンドで出力できるゲームソフトが多い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドルビーデジタル」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Dolby Digital 」があります。 スポンサード リンク
|